行政書士はどうやって実務を覚えるのか
行政書士は実務を学ぶ場が用意されているわけではありません。
弁護士の司法修習のような制度はありませんし、雇用もほとんどなく、経験を積む場も少ないのです。
そういった意味で行政書士は非常に実務を覚えるのが難しい資格だといえるでしょう。
では実際どうやって実務を覚えていくのでしょう?
まずは行政書士や支部会、有志による業務研修会などの実務研修があげられます。
(※行政書士の会報の中で紹介されています)
価格もそれほど高くなく、定期的に開催されているので基本的にはお勧めしたいのですが、筆者の経験ではかなり当たり外れが激しい印象があります。ひどかった時は2時間の講義でレジュメはなし、パワーポイントもなし、ひたすら講師が手引き等を読み上げていたものでした。
もちろん、資料も豊富で内容も濃く、参加してよかったという講義もあったので、一概には言えませんが過剰な期待はしないほうがいいのかもしれません。
また、特に許認可業務であれば管轄の役所に相談するのも有効です。
手引きなども豊富な場合もあるので、まずは手引きを熟読し、それでもわからないときには窓口に相談するといいと思います。
ただし、役所や担当者によって対応はまちまちなので注意が必要ですが。
そして、先輩行政書士に相談するという方法もありますが、相手の時間と手間をとっている訳なので、相手への礼儀など節度を持って相談すべきです。
しかしながら、結局は実務をやりながら覚えるしかないのです。
もちろん完璧に業務をこなせる知識を得てから受任した方が、お客様にとってはプラスだと思いますが、そういっていてはいつまでたっても出来るようにならないのです。
そしてたとえ同じ業務であっても法改正はあるし、ローカルルールがあることも多いので学びの連続です。
行政書士とは本当に奥が深く、学び続けることが必須の仕事なのです。