先日は中国でAIロボットが法律相談でベテラン弁護士に「完勝」したニュースが踊ったり、着々とAIが法律の分野でも活用されてきています。
AIによる労務相談だったり、AIによる商標出願だったり、日本の士業の世界でもAIの活用は広まっていますが、行政書士を取り巻く環境もAIを無視することは到底できない状況になってきました。
そこでAI時代の行政書士の類型というものを自分なりに考えてみました。
AI時代に生き残れる行政書士の姿とは
単純な事務作業はAIに置き換わられるというのは間違いなく、行政書士の多くの提携業務がAIに置き換わられる可能性はかなり高いと考えています。
なんといってもAIは人間よりも正確で早く、そして休みも必要としませんのでAIを活用したほうが効率的な部分は代替されるでしょう。
さらには政府もデジタル・ガバメントを推奨し、行政手続き分野における業務改革(BPR)を推進しています。
電子行政分科会・規制制度 改革ワーキングチーム事務局資料より抜粋
ではAIに(少なくても当分は)代替されず生き残れる行政書士になるにはどのようにしていけばいいでしょうか?
人間対人間の仕事に特化
AIは非常に早くそして正確に多くのデータから適切なものを拾い、そして分析できます。
しかし、対人コミュニケーションに関するものは当面は機械で置き換えるのは難しいでしょう。
行政書士業務で言えば相続、遺言、後見などはその最たる例だと思います。
また、既に課題が明確になっている場合には過去の事例などから最適解を導き出せるかもしれませんが、まだ経営者の中でも課題として認識していない部分についてはAIより人間のほうが引き出すことはできるのではないかと思っています。
経営者は孤独と言われます。そして日々眼の前のことに追われながら、潜在的な課題を抱えています。
経営者の現状とGOALの乖離を明確にすることで課題も明確にし、その解決策と目標値を共有していくことは我々行政書士が身につけられれば非常に有効なスキルではないかと思います。
僕たちの仕事の根源は課題解決だからです。
徹底した効率化で大量受注
インターネットによりボーダーレス化した手続きは、AIによってさらに進むでしょう。
地域性が薄れ、どこにいても処理できるようになっていきます。そうするとライバルは同じ街の同業ではなくなります。
逆にいえば取れる人はより多くの市場を取れるでしょう。その際に必要なのが作業の自動化であり、AIの有効活用です。
AIは敵ではない(とりあえず当面は)。いかに活用できるかが重要なのです。
AI時代への変革期に大事なこと
活用するためにはまずは知ること。
これからの激動期についていくためには、正確な情報を仕入れ、その上で自分なりの考えを持ち行動することだと思っています。
漠然とした不安が一番厄介です。それを消すのは「知ること」でしかない。
前回も行政書士の会員さんを中心にまさにこの分野で活躍する経営心理学講座を主宰する藤田氏を講師にお呼びして、AI時代の行政書士の在り方について学びました。
ダーウィンが言うように、変化に対応できるものが一番強い。
アマゾンが小売業界を変えたように、スマホが固定電話を追いやったように、時代が変われば釈迦のニーズが変わり、必然的に仕事の在り方も変わる。
大事なのはしっかりと目を背けずに変化に対応し、自らを進化させていくこと。
行政書士の学校でも新たな情報があればシェアし、そして勉強会の開催も引き続きやっていきたいと思います。
今回この勉強会に来られなかった方はぜひ藤田さんのセミナーに参加して今後のAI時代の戦略を学んでみてくださいね。
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