行政書士試験が昨日終わりました。
弊所もスタッフが受験していたので、仕事をしながらも頑張って勉強していた彼女たちが合格してくれることを心から願っています。
噂では一般知識が結構難しかったようですね。僕も11年前に受験したのですが全くその当時の知識は記憶ごとは消え去りました。
受験生の皆様、本当にお疲れ様でした。
忙しくても、不安に襲われても、焦っても、昨日まで続けた努力には意味があります。
しかし、受かっても、残念ながら及ばなくても、大事なのはここからです。
行政書士試験合格はスタートに過ぎない
昨日受験で力を出し切り、人によっては解答速報でチェックをし、それでも月曜が始まって本当に大変なことと思います。
少しくらい余韻に浸りたい。それだけ昨日に集中してきたと思います。
しかし、昨日がGOALなわけではありません。
ただのスタートに過ぎません。
合格に及ばなくて、でもやっぱり合格したいという方にとっては来年の合格に向けて始まったことになります。
そして合格するだろうとしてもやはりここからがスタートなのです。
行政書士の雇用は少ないという事実
例えば合格したとして、まずは就職するでしょうか?独立するでしょうか?
残念ながら行政書士業界において雇用は殆どありません。
統計でも3名以上で運営している事務所は全体の1割強しかありません。
以前よりは法人が増え、採用に力を入れているところも増えたとはいえ、それでもまだまだ少ないのが現状なのです。
この点は他の士業事務所とは圧倒的に異なるところです。
これは行政書士事務所のビジネスモデルによるところが大きいです。
一般的にスポット業務、つまり一回きりの業務であることが多く、顧問契約のように継続的な収入が得にくいため、固定費である人件費をなるべく下げる傾向にあります。
15名以上いる事務所は全国に数えるくらいしかないのではないでしょうか?
少なくても100以上はないと思います。それが行政書士の実態の一つでもあります。
その中でも行政書士事務所の採用を考えている事務所はありますのでそれを下記にまとめておきます。
行政書士事務所開業のために必要なこととは
雇用が殆どないとしたら資格を使わないか、独立するかしか選択肢はありません。
独立し、行政書士事務所を開業するとしても開業後の必要な知識は残念ながら行政書士試験では学びません。残酷なほどにほぼ関係ないです。
実は行政書士試験に合格し、開業か就職かを考えるには行政書士という仕事を知ることから始めなくてはなりません。
殆どない採用をクリアして勤務できたとして、自分がやっていきたい業務でなかったら残念すぎますから。
自分は許認可をやっていきたいのに受かった事務所は相続専門、、こうならないようにしっかり事前に確認しておく必要があります。
同じように開業するにしても許認可だけで1万以上と言われ、他に法人設立業務、市民法務業務、外国人関連業務、大きく分けてもこれらの中から自分が扱っていく仕事をイメージしていく必要があります。
そして開業に必要なコスト、開業のためのマーケティングなど実務以外にも学ぶことはたくさんあります。
受験してすぐにこんな事を言うのもなんですが、間違いなく合格後のほうが学ぶことは圧倒的に多いのです。
行政書士について知るために
ではどうやって行政書士について知るのか?
- 行政書士についての本を読む
- 行政書士の事務所見学に行く
- 行政書士がやっているセミナーに参加する
- 行政書士のブログなどを読む
基本的には上記の方法があるでしょう。
ちなみに私の著書の中にも行政書士や行政書士業務についての本がありますのでよろしければ読んでみてください。
※石下の著書はこちら
事務所の数だけやり方はありますし、得意業務も得意な集客方法も違うでしょう。でも王道というものはあります。言い換えれば基本です。
いくつかの本を読めばいっていることが半分は同じということに気づくでしょう。それが王道であり基本です。
それがあってこその差別化や自分らしさだと思います。まずはその王道をしっかり抑えることが大事です。
ここで注意しなくてはいけないのは必要以上にマイナスな情報を入れないことです。
行政書士は食えない、行政書士は仕事を代替される・・・
そういった話をうまく行っている行政書士が言うでしょうか?このたぐいの多くは食えていない人しか言いません。考えてみればアタリマエですが。。
うまくいっている人の真似をするのはなんの世界でも同じです。受験に失敗した人の勉強方法を真似る人がいますか?
行政書士としてやっていくなら行政書士としてしっかりやっている人の話を聞くべき。しかしマイナスな意見はやっぱり目に入るし、それほどうまく行っていないのに開業向けに情報提供しているのもいるのでその点は注意が必要です。
情報は誰が発信しているのかが大事なのです。それを間違えずに正しい知識を得た上で判断していきましょう。
資格も武器に過ぎません
一つ言えるのは資格をとったからと行って独占業務が守ってくれるというのはないということ。
競争は激化していてテクノロジーの進化は止まりません。行政書士を取り巻く環境は大きく早く変化しています。
その中で行政書士という武器を生かしてどう活用していくかをこれまで以上に意識してやっていく必要があります。
武器を活かすも殺すもその人次第。だからまずはその武器を知ることが大事なのです。
行政書士という仕事は非常に幅が広く、だからこそわかりにくい。しかし出来ることが多いからこそ、工夫と行動次第では新しい仕事が生まれるし、開拓していけるのです。個人的には行政書士は他の士業よりも今後活躍できる可能性は高いと思っています。だからこそ弊所でも支店を作ったり人を増やしたりしているのです。
このオウンドメディアでも行政書士関連の記事は書き続けて行政書士について知っていただける用情報発信を続けていきます。
また、我々が畝井する行政書士の学校では実務の勉強をしたり、実務家の話が聞けるイベントを開催したりしています。
ぜひこちらもご活用いただければ幸いです。そしてともにこの行政書士業界を盛り上げ、活性化し、より人生を彩っていきましょう!