行政書士事務所の成長に伴う役割の変化とは

行政書士として開業すれば皆が経営者。

売上をあげなければ事務所は存続できませんし、そのために実務をやる以外にも経営者として営業、広報、経理などをしていかねばなりません。人を雇えばマネジメントもです。

しかし、事務所開業すれば経営者と言っても、事務所の成長過程において役割は変わっていきます。

行政書士事務所のフェーズ

細かく言えば他にもあるでしょうが、代表目線で役割を考えると
①プレイヤー(実務家)
②プレイングマネージャー(実務家兼経営者)
③マネージャー(経営者)
となると考えています。というか自分は13年やってきてこうなりました。

①プレイヤーの役割

そもそもの前提ですが、行政書士は当然ながら行政手続きの専門家です。

その意味ではプレイヤーとして実務を行うのは当然です。仕事そのものですから。

ただ、このフェーズにいる場合には実務だけでなく、営業、広報、経理など含めて事務所運営に必要なすべてを行うことになります。経理なんかは外注できますが、仕事をとって、自分で書類を作って、申請して、入金確認して、ということをひたすらやることになります。

超個人的な感覚ですが、補助者2名くらいまではこのフェーズかなと思います。

それでだいたい売上1500~2000でしょうか。

②プレイングマネージャーの役割

正社員が入社して、自分以外にもスタッフがつくようになると明らかに違うフェーズにはいってきます。

マネジメントが発生するからです。

リーダー層、管理職層と事務作業、それぞれの層について管理する必要が出てきます。

ここで自分も実務だけをやっていると組織は停滞します。いや、むしろ衰退します。

補助者2名、自分含めリーダーが2名くらいがおそらく一番利益率が高まるときです。なのでここで止まる、止める事務所も一定数あると思います。

極端に言えば事務作業は標準化し、属人化させず、ひたすら仕事を持ってきて管理する側と、実務をやりまくる側に分けるので効率は良いのです。

この段階ではマネジメントでそこまで必要なこともないし、取ってきた実務をやりきらねばならないので代表も多くの時間を実務にあてていると思います。

③本当の意味での経営者の役割

僕自身、実務家でなければならないとずっと思ってきました。

実務をやらずに経営に注力するということがなんだか腹落ちしなかったのです。専門家たるもの実務から離れてしまっては商売道具が成り立たなくなるのではないかと思うし、専門家としての矜持みたいなものを持ち続けなきゃいけないと思っていたのです。

そしてこれは今でもまだ無くなってはいません。

ですが、このところ明らかにプレイングマネージャーでは時間が足りないと思うようになってきました。

・資金繰り

・マーケティング

・採用

・育成

・理念・ビジョンの設定

人事部門があれば違うでしょうが、人が増えるだけマネジメントに要する時間もタスクも増えていきます。

就業規則もカスタマイズさせ、賃金規定などの諸規程、そして人事評価制度も作っていく必要が出てきます。

人が増えれば固定費も増えますから、安定的に集客をしていくマーケティングが必須ですし、コロナで思い知りましたが財務面の把握、予実管理、労働分配率の設定など中長期的な戦略も整備していかねばなりません。

そしてこの頃になると理念が必要になってきます。

自分たちはどうなっていきたいのか?そのために何をすべきなのか?事務所として大切なことを社員一同が共有していかねばなりません。

そしてこれらをやっていくには、実務をやりながらでは時間的に相当に厳しいのです。

実務担当、バックオフィス担当、業務リーダー、マネージャー、そして代表。この形になるためには実務を手放さなければ無理で、まさに経営者としての仕事に注力していかねばならないのだと思います。

ここについては自分がまさにぶち当たっているところなので、この先があるのかはわかりません。。

しかし、実務で時間が取られていると、コロナのように大きなマイナス要因が出来たときや新たな時代への変化を感じ取り、舵を切ることも出遅れてしまいかねません。

まだまだ自分自身も模索している最中ですのでこちらのイベントで他の代表者にも話を聞いてみたいと思います。

行政書士フォーラムの詳細・お申し込みはこちら